算数と数学の違いは学習目標にある!それぞれの特徴を解説

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算数と数学の違いは学習目標にある!それぞれの特徴を解説

小学生 2021.03.25

中学生になって数学でつまずく人は多いです。なかには小学生のころ算数が得意だったのに、中学生の数学になって急に分からなくなってしまう人もいます。算数から数学になってどのような違いが生じているのか、また数学への苦手意識を克服するためにはどのようにすればいいのかを紹介します。

算数と数学の違いは学習目標にある

算数と数学の違いは学習目標にある

算数と数学の違いとして、目的の違いに着目すると分かりやすいかもしれません。下で詳しく解説していきますが、実用的な計算をする力を算数は養い、ものごとの意味合いやプロセスを数字や記号を用いて論理的に説明する力を数学は養うのを目標とした教科です。

どちらも数字や記号を扱う科目であり、算数の発展が数学だと捉えられる面もあります。しかしそれぞれの違いを理解できていないと、数学が苦手になる可能性があるのです。2つの特徴を確認していきましょう。

算数は「計算力」が重視される

算数は「計算力」が重視される

算数は、実用的な計算をする力を養う教科です。文部科学省が出している小学校学習指導要領では、「日常の事象を数理的に処理する技能を身に付けるようにする」ことが学習目標として定められています。

問題の答えを直接的に出す方法を勉強する教科であり、正しく答えを出すのが算数では重要といえます。図形の面積や体積の求め方・四則演算など、数学と比較すると学習内容も具体的でイメージしやすいものが中心です。

算数で養う計算力は日頃の生活でも活躍します。買い物にいったときの商品の値段を考えるときは計算力が活躍するときです。さらに計算は数学でも登場する基礎的な道具ですので、つまずいている人は小学生のあいだに克服しておくのが望ましいでしょう。

数学は「論理力」が重視される

数学は「論理力」が重視される

数学は、ものごとの意味合いやプロセスを数字や記号を用いて論理的に説明する力を養う教科です。文部科学省の中学校学習指導要領では、「事象を数学化したり,数学的に解釈したり,数学的に表現・処理したりする技能を身に付けるようにする」ことを学習目標と定めています。

問題の答えを導き出すための過程を勉強する教科であり、論理の正確性が数学では重要視されます。算数と比較すると学習内容が抽象的でイメージしづらいため、つまずいてしまう生徒が多いと考えられます。

ただつまずいたままでは後々苦労することもあります。算数が数学の基礎であるのと同じように、数学は多くの学問の基礎となります。高校の理系科目である化学や物理はもちろん、大学で文系学生が勉強する経済学や統計学でも数学の知識が必要です。さらに大人になってからも計算力や論理力に役立ちます。つまずきは解消して、後々困らないようにしましょう。

「算数は得意だけど数学が苦手」はなぜ起こる?

「算数は得意だけど数学が苦手」はなぜ起こる?

算数は得意だけど数学が苦手な人が出てくるのは、先述の通り算数と数学では学習目標が異なるからだとまず考えられます。テスト問題でいえば、算数は答えが出れば終わっていたのに、数学になると答えを導くプロセスまで記述しなければなりません。算数と数学では見られている点が違うため、テストの形式も変わってきます。算数と数学の違いを理解し、数学ならではの問いやそれへの答え方に慣れる必要があるでしょう。

また、数学の方が抽象的でイメージしづらい点も苦手な人を増やす原因として考えられます。たとえば算数では「1+1=2」と数字と四則演算の記号だけでイメージもしやすかったのが、数学では「x+y=10」などアルファベットを用いて式を表したりします。

ほかにも平方根(√)や相似(∽)など日常生活で登場する場面も少ない記号も多くでてきて、“何を示す記号や式なの?”とつまずく人もいるでしょう。記号だけでなく、公式や定理がどんどん出てきて覚える情報が多いのも数学が苦手になる原因かもしれません。

数学を得意教科にする方法

数学を得意教科にする方法

算数・数学を得意にするには問題演習に取り組むのが重要です。なかでも数学を得意にしたいのであれば、証明問題に取り組んで論理的に説明する力を養いましょう。問題演習で答えが合わないときは、答えだけチェックするのではなく、どうして間違えたのか・どうすればよかったのかを振り返って理解するように努めてください。

また公式や定理として覚えるような内容も、公式や定理という“結果”にたどり着くまでのプロセスをひとつずつ自分で計算してみると理解が深まります。公式や定理の証明は学校の授業で扱ったり教科書に説明が載っていたりするので確認もしやすいでしょう。理解が深まれば、応用が効くようになりテストの得点アップも期待できます。

また算数から数学にレベルアップしたように、一次方程式→連立方程式→二次方程式→二次関数…のように数学の領域内でも過去の学習を発展させた内容をどんどん学んでいきます。どこかでつまずいたままになっていたら、復習して苦手を克服しましょう。理解したうえで次の単元に進むのが数学を得意にするコツです。さらに新しい単元に入る前に予習して、授業に余裕をもって臨めるのも大切でしょう。

算数のつまずきを改善し、予習して数学の授業を

算数のつまずきを改善し、予習して数学の授業を

算数と数学では重要視する対象が異なりました。算数では計算した答えなのに対して、数学は問いと答えを結びつける過程が論理的に説明できているかが重要になります。算数で養った計算力が数学やそれ以外の学習でも役立つのも説明しました。数学を苦手にしないためにも、算数の段階でのつまずきを改善し、授業には予習して臨んでみてください。