長文問題が苦手!英語の読解を上達するコツとは?

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長文問題が苦手!英語の読解を上達するコツとは?

小中高豆知識 2021.06.01

長文問題にはすべての英語学習のエッセンスがつまっています。単語・熟語がどのようにつなげられて、文同士がどのような関係性を成しているのかを理解しないと、問題に正答するのは不可能でしょう。長文を読めるようになるコツとテスト解答するときのコツをまとめてみました。参考にしてみてください。

英語の長文が理解できないのには理由がある

英語の長文が理解できないのには理由がある

英語の長文が理解できないのには理由があります。基本となる単語や熟語を覚えていない人はもちろん、単語レベルはわかるのに文章として連なると意味が読み取れなくなる人まで多種多様でしょう。下に主な原因をまとめてみました。あなたはどれかに該当するでしょうか。

覚えている単語が少ない
単語や熟語などの意味を覚えるのは基本です。母国語である日本語ですら、知らない言葉が出てくると文章の意味がわからなくなるでしょう。英語も同じです。ただしどんなに勉強しても“知らない単語”はかならず存在します。英単語は無限に存在し、いまも新しい言葉が生まれているからです。この“知らない単語”に出会ったときに、一定の法則や読解のルールを知っている人は意味を類推できます。しかし“知らない単語”を類推するためには、基本的な単語の意味を理解しておかなければなりません。全部の単語を覚えるのは不可能ですが、教科書や参考書に登場する基本的な単語はかならず覚えましょう。

文法が理解できていない
日本語と英語はルール(文法)が違います。たとえば英語は最初に主語と述語を書くのに対し、日本語は述語が最後にくるのが一般的でしょう。言語の成り立ちが違うため、ルールが違うのも当然です。日本語と違う言語だとしっかり認識して英語のルールを理解しないと、たとえ単語レベルの意味がわかったとしても、単語のつながり方を理解できません。

日本語に訳しながら読んでいるため理解しづらい
「May I help you?」をあなたは何と訳しますか?単語の意味を直訳すれば「私はあなたを助けられそうですか?」などと訳せるでしょう。しかし教科書などでは、店頭でのスタッフとお客さんの会話のシーンで登場して「いらっしゃいませ」と訳されます。このように日本語に直してしまうと、かえって意味が分からなくなる場合があるのです。文章の設定を読み取らずに、純粋に単語だけを追っているのが原因かもしれません。「May I help you?」=「いらっしゃいませ」程度の慣用句は覚えるのが英文読解の上達につながるでしょう。

英語の長文が理解できるようになるには

英語の長文が理解できるようになるには

英語の長文を理解するための方法は、多くの箇所で語られ、あらゆる可能性が指摘されています。勉強する上でのコツをここでも紹介しましょう。ただしいずれの方法も魔法ではありません。あなたが手を動かして地道に勉強するのが前提です。参考にして今日からコツコツと勉強してください。

単語や文法を覚えるのは基本
基本である単語や文法の覚え方をまず説明します。暗記をするときに意識したいのが、「五感をなるべく多く使う」と「暗記事項に触れる回数を増やす」です。

*五感をなるべく多く使う*
人間は五感(味覚・嗅覚・視覚・触覚・聴覚)をつかって情報を認知しています。英語にかぎらず暗記のコツとして多く語られますが、ひとつだけでなく、多くの感覚をセットにして情報を認知すれば記憶に残りやすくするのです。
あなたもやった経験があるであろう「音読」は、目でみた情報を発声にして耳からも音情報として取り入れて暗記できるため効率の良さが知られています。とくに英語に慣れていない人も多いはずなので、英語のリズムに慣れるのにも効果があるでしょう。ただし“発音できる≠意味がわかる”のため、音読して満足するのではなく意味までしっかり考えてください。

*暗記事項に触れる回数を増やす*
反復練習は暗記の基本です。人間は一度覚えた情報も、日が経つと忘れてしまいます。そのため何度も同じ情報を繰り返し脳にインプットして知識として定着させなければなりません。反復練習のときには、短い文章を音読するのが効果的です。構文集などが市販されていますが、文法にしたがって単語が並べられており、一冊覚えればあらゆる型の英文を覚えられます。とくに単語レベルの暗記ができた人は、単語のつなげ方(文法)を理解する次のステップに進むのが望ましいです。単語は数十~数百などまとめて覚えるのが理想といわれ、いくつかの構文を何度も音読して単語や文法の型を効率よく暗記してみてください。

接続詞に着目して文の関係性を理解する
短い文章(構文)をいくつか覚えたら、連なった長文の読解を数多くこなしてください。長文を読むときにいくつか着眼点があります。国語の読解でも同じように指導されたかもしれませんが、まずは接続詞をチェックしてみましょう。たとえば逆接をあらわす接続詞(but・however・althoughなど)のあとには、それまでの流れを否定してまで出すべき新しいデータや筆者の主張など押さえるべき情報がくるのがセオリーです。接続詞をチェックすれば、その一文の役割を把握できるわけです。
また接続詞は、 “知らない単語”の説明をするときに登場する場合もあります。たとえば下の文章をみてください。

He gave me a dubious opinion which was hard to believe.

「dubious」の意味がすっと出てくる人は少ないのではないでしょうか。dubiousはopinionにつく形容詞です。またopinionのあとのwhichが関係代名詞として形容詞的な役割を果たしています。つまり「dubious」という謎の言葉の説明を後のwhich節がしているのです(例文の訳:彼は、信じられない怪しい意見を私にしました/dubious:疑わしい・怪しい)。
前後の文章で推測するには、上で説明した以外にも多くの方法があります。例として2つ紹介しますが、まだまだ多くの方法がありますのでぜひ調べてみてください。

*動詞の文型からヒントを得る*
動詞の型によって一定的な意味の類推が可能な場合があります。第1文型(SV)の動詞が存在・移動のいずれかを基本的な意味として持っていたり、第4文型(SVOO)をとる動詞が授与動詞と呼ばれて「〜を与える」に近い意味を持っていたりするのを利用するのです。ただし例外的なものもありますので、まずは意味と文型を個別で覚えるのを優先しましょう。

*接頭辞や接尾辞からヒントを得る*
pedal(自転車のペダル)・pedestrian(歩行者)・pedicure(足の爪の塗装[足に塗るマニキュア])にある「ped/pedi」は“足”を意味する接頭辞です。文字どおり接頭辞は単語の頭に・接尾辞は最後について一定的な意味を示します。接頭辞・接尾辞などの単語のパーツから意味を類推するのです。単語帳・参考書はもちろん、ネットにまとめ記事が載っているので参考にすると覚えやすいでしょう。

文章を区切って読む「スラッシュ(チャンク)リーディング」を活用
上で接続詞に着目する方法を紹介しましたが、スラッシュを入れて文を切って読みやすくする方法が「スラッシュリーディング」として提唱されています。意味の塊(チャンク)ごとで区切るため「チャンクリーディング」と呼ばれる場合もあります。先ほどの例文でいれば下のようにスラッシュを入れるのです。

He gave me a dubious opinion / which was hard to believe.

ここではスラッシュを入れて主節とwhich節を分けました。which節は前の名詞であるopinionを修飾し、“知らない単語”であるdubiousの意味を説明する役割を果たしています。例文は短いのでそのままでも分かる人もいるかもしれませんが、もっと長い文章で論理構造が複雑な場合はスラッシュで分けることで関係性が考えやすくなるのです。またスラッシュの入れ方に絶対的なルールはありません。自分の読みやすい要素ごとで文を区切って読む練習をしましょう

読めるから解けるわけではない!テスト対策のポイント

読めるから解けるわけではない!テスト対策のポイント

「英語が読める」のと「英語のテスト問題が解ける」は違います。英語のテストには一定のパターンがありますので、英文が読めるようになった上で問題にあたってパターンを掴んでください。

制限時間を設けて速読を意識する
テストと自習の大きな違いとして制限時間の有無が挙げられます。時間をかければ読めるのは当たり前かもしれません。限られた時間で問題を読んで解答できるように日頃から時間を意識して演習に取り組みましょう。

設問を先に読む
テストや問題演習のときは、設問を先にチェックしましょう。問題文をすべて読まなくとも、問われている箇所が分かれば関係のない点は軽く目を通すだけで時間をかけずに済みます。

文章のパターンをイメージしておく(問題提起→具体例→結論の流れを想定する)
テストに出てくるような文章は、論理構造や文法が整っているものばかりです。多くの解釈が生まれるような問題は入試やテストに相応しくないでしょう。そのため一定のパターンでまとめられた文章が多くなり、とくに問題提起→具体例→結論の流れは多くの文章で見られる型です。その流れを知っておけば、文章の構造を理解するときにも役に立つでしょう。

答え合わせをして誤読したところを確認する
テストや問題の良いところは、解説がセットになっているところです。英語の場合は問題文の全文訳がついている場合も多いでしょう。間違えたところに加えて、自分の訳とあっていたかをチェックするのも実力アップにつながります。自宅で時間があるときに一文ずつ和訳してみて解答の全文訳と比較するのもおすすめです。

多くのジャンルの問題に触れる(専門的な単語などを覚えられる)
テストではどんなジャンルの問題が出るかはわかりません。そのため自習するときは多くのジャンルの問題に触れるのをおすすめします。“知らない単語”はかならず存在すると説明しましたが、専門用語は“知らない単語”に該当する可能性が高いです。登場したときに意味を調べて新たに覚えるのはもちろん、“知らない単語”としてほかの要素から意味を類推する練習にも最適でしょう。

英語の長文を上達するために、まずは単語の暗記から

英語の長文を上達するために、まずは単語の暗記から

英語の長文を読めるようになるためのコツとテストで解答するときのコツを今回はまとめました。文中でも書きましたが、いきなり英文がスラスラ読めるようになる魔法などはありません。まずは英単語や熟語を覚えるところからです。地道に勉強を続けてください。