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「トンカツ」はNG!? 親御さんが気をつけたい受験前夜の晩ごはん
学生生活における一大勝負といえば「受験」。親御さんとしては子どもの好物を出したり、たくさんのご馳走を作るなどして励ましてあげたい気持ちもあるでしょう。しかし、ただでさえ緊張している受験前夜、胃腸に負担のかかるものを食べさせてしまうなんてことには気を付けなければいけません。そこで、受験前夜の食事メニューで注意すべきポイントをご紹介していきます。
カツだけではなく、辛いものや生ものも避けるべし
「受験に”カツ”」の語呂合わせで豚カツを食べて気合いを入れようとするご家庭もあるかもしれません。しかし、豚カツなどの「揚げ物料理」は消化が悪くて睡眠の質を下げる恐れがあるほか、胃がもたれて翌日の受験にも影響してしまう危険性があります。そのため、受験前夜はなるべく避けた方が良いでしょう。揚げ物料理以外にも、焼肉やステーキなどの脂っこくて重たい料理も止めたほうが得策です。
また、消化器官に刺激を与えて試験中に腹痛を起こす危険性があるため、カレーライスなどの辛い料理も避けましょう。他にも、お刺身やお寿司などの生もの、特に中毒の危険性が高い貝類なども注意が必要です。
ポイントは「消化のしやすさ」と「炭水化物」
では、受験前夜はどのような料理が良いのでしょうか。ポイントは次の2つです。
①消化がよく、胃や腸への負担が重くないもの
受験前夜の睡眠の質を良くするため、そして当日の胃もたれを避けるために、消化がよく胃や腸への負担が少ない料理がオススメです。肉類であれば鶏肉、魚であれば白身魚といった具合に、脂肪分の少ない食材を選びましょう。また、整腸作用のある野菜類をとることもおススメです。
②翌日の試験本番に向けたエネルギーとなってくれるもの
翌日の受験に向けてのエネルギーをあらかじめ補給しておくために、「炭水化物」をとっておきましょう。炭水化物は、脳にとって貴重なエネルギー源です。オススメなのは消化も良いうどんやそばですが、もちろんご飯でも構いません。
受験前夜におススメしたいメニューとは!
○クリームシチュー
食材の栄養を効率的にとることができる「クリームシチュー」は、カレーのように香辛料を使っていない分だけ胃腸への負担を抑えられ、食べ盛りの中学生や高校生でも満足できるメニューです。ただし市販の通常のルーは意外と油分が多いので、カロリーオフのルーを使ったり、ムネ肉や肉団子などの脂肪分の少ない具材を使ったりするなどの工夫をすると良いでしょう。
○お鍋
油をほとんど使わない「お鍋」も受験前夜に適したメニューです。豚のしゃぶしゃぶのお肉を使ってみたり、鶏ささみを薄切りにして片栗粉をまぶして食感をやわらかくして食べやすくしてみたりすると良いでしょう。野菜は白菜・ネギ・豆腐・えのきなど、消化の悪いしらたきの代わりに春雨を加えても美味しいです。味付けはキムチなどの刺激のあるものは避けておきましょう。
○うどん・にゅうめん
「うどん」は消化効率がよく脳へのエネルギー源としても最適です。縁起を担いで伊勢うどんに、温泉卵や茹でた青菜(小松菜、青梗菜など)を加えると栄養バランスも良くなります。
また、そうめんや冷や麦を使って温かい「にゅうめん」を作るのも良いでしょう。麺に形状を合わせて、大根と人参の千切り、彩りに水菜を一緒に火を通し、溶き卵を加えて、味付けはお出汁をベースに薄口醤油・塩・こしょうで味を整えるくらいで。梅干しを載せてもさっぱり美味しく食べられます。
いつもと変わらない雰囲気で、さりげなく
受験前夜は、子どもはもちろんのこと家族も緊張するものです。そういった雰囲気の中でも食事は一息ついてリラックス出来るように親御さんの頑張りどころと言っていいかもしれません。緊張が少しでもほぐれるよう、子どもの体調やコンディションを考えた食事でさりげなくフォローしてあげましょう。
監修:料理家・フードコーディネーター 上島亜紀
料理本や婦人情報誌などのメディアで料理家・フードコーディネーターとして活動。カフェやレストランのプロデュース、レシピ開発なども行う。「塾ごはん」(幻冬舎)、「決定版! ラクラク作れて、男子も女子も喜ぶ! 中高生の大満足弁当300」(ナツメ社)など著書多数。