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思春期を迎えた子どもの夏休み。親が気をつけるべきNG行動
子どもたちにとって、夏休みは楽しいもの。しかし、子どもが思春期を迎え、日ごろからどう接すれば良いのか迷っている親たちは、子どもと過ごす時間が増える夏休みに不安を抱いていることでしょう。
今回は、長い夏休みの間、思春期の子どもに対して親が気をつけるべきNG行動をご紹介します。
親から見ればまだまだ子どもでも……子ども扱いはNG!
あれこれと詮索しない
子どもは中学生にもなると、身体が大人に近付くだけでなく、気持ちの面でも「自分は大人と同等なんだ」と感じるようになります。親から見れば、まだまだ子どもであるため、「子どものことを把握しておかなければ」という思いに駆られるかもしれませんが、あれこれと詮索することはNGです。「子ども扱いしないでほしい」と子どもは反発し、心を閉ざすようになってしまいます。
命令しない
「夏休み中は勉強を一生懸命やりなさい」「お祭りは1時間だけで帰って来なさい」などと“命令”するのもNGです。思春期に入った子どもは「自分は大人」という意識が強いため、命令されることをとても嫌がります。それが正しいことと頭ではわかっていても、思春期の子どもたちは親の思うように動くことを避ける傾向にあるため、真逆に行動に出る恐れも。
友だち付き合いに口を出さない
「友だちからどう見られているか」を気にしてしまうのも思春期の大きな特徴。そのため、思春期になると、子どもは親よりも友人関係を重視するようになります。夏休みには、いつもと違う子と仲良くなる機会も増えるでしょう。子どもの気の合う友だちが親から見たら好ましくない子であったとしても「あんな子と付きあっちゃ駄目」などと一方的に決めつけてはいけません。
思春期の子どもの心に良い影響を与える
コミュニケーションの秘訣
思春期を迎えた子どもに対しては、今まで以上に「尊重」してあげることが大切です。では、具体的にどのように接すれば、子どもの心に良い影響を与えることができるのでしょうか?
「自立」と「依存」に上手に対応する
思春期は「親からの自立の時期」であるため、子どもから親に話すことは少なくなります。けれど、思春期の子どもの心の中には「まだまだ甘えていたい」という「依存」の気持ちも同居していますので、時には子どもの方から話しかけてくることもあるはずです。自立しようとして親を遠ざけているときは、それを察して距離を置いてあげましょう。逆に、甘えてきたときにはしっかりと受け止めてあげてください。すると、子どもは安心します。
信頼して任せ、譲れないことはハッキリと伝える
先ほど述べた通り、あれこれ詮索されることを嫌がるため、なるべく子どもを信頼して任せましょう。ただし、親として「これだけは言っておきたい」ということもあると思います。そうしたことは強い気持ちでハッキリと伝えましょう。そうすれば、子どもたちは「越えてはいけない一線」を敏感に察知します。
「ありがとう」と感謝する
反抗的な子どもには何を言っても通じないように感じがちですが、子どもは親の言うことや態度を意外と見聞きしています。お手伝いをしてくれたときなどは「ありがとう」と声に出して感謝しましょう。素っ気なくても、きっと心の中では喜んでいます。
子どもの心の成長を促すことができれば勉強意欲につながる
思春期の子どもは、親の言うことに反抗しているうちに、勉強にも身が入らなくなることがよくあります。
しかし、親が上手にサポートしてあげれば、子どもの心の成長を促すことができ、それが勉強意欲にもつながっていきます。子どもと過ごす時間が増える夏休みをチャンスと考え、親子の信頼関係を築いていきましょう。
監修:Umehana Relations(ウメハナリレーションズ)代表/松原美里
保育士資格・幼稚園教諭二種免許取得。横浜市の保育園~川崎市の児童養護施設にて保育に携わる中で、子どもにとって大切な存在である親のサポートの必要性を感じ、退職。コーチング(米国認コーアクティブコーチ資格)・心理学・NLPを学び、2007年よりUmehanaRelationsを設立する。保育の視点を子育て支援に生かすAllAbout「育児の基礎知識」ガイドのほか、コーチングを生かした講師として子育て支援講座、監修等を行う。三幸学園千葉校にて、保育原論・児童心理学を担当。