【高校1年生向け】確率計算の基本!排反や余事象についても解説!

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【高校1年生向け】確率計算の基本!排反や余事象についても解説!

確率と聞くと「なんだか難しそう」「すでに分からなくなってしまった」という方がいるかもしれません。確率がきっかけで、数学を嫌いになってしまう方もいるでしょう。しかし、基本さえ押さえてしまえば、異なる問題でも考え方が同じだと気づきます。この記事では、確率計算の基本として、排反や余事象について解説します。

<この記事で紹介していること>
・排反・同様に確からしいとは
・確率も求め方
・余事象を使った解法

確率に出てくる用語

確率を勉強していると「排反」「同様に確からしい」などの聞きなれない言葉が登場します。まずは、用語の意味を確認していきましょう。

排反



排反とは「一方の事象が起きたときは、他方の事象が起きない状態」を意味します。例えば、1個のサイコロを振ったときの出目が「1」だった場合、同時に「2」がでることはあり得ません。トランプの山からカードを1枚引き、ハートが出た場合、同時にスペードが出ることはあり得ません。以上のような状態を確率の分野では「排反」と呼びます。

同様に確からしい

同様に確からしいは「ある試行で、すべての事象が同じように起こる可能性がある」という意味で使われます。例えば、多くの方は「サイコロの1~6それぞれの出やすさは同じだ」と推測できるでしょう。サイコロに特別な細工をしない限り、1だけが出やすくなるとは考えられません。どの目が出るのも「同様に確からしい」のです。

確率の性質

確率には、以下5つの性質があります。

1.確率の範囲は0以上1以下
2.まったく起きない確率は0
3.必ず起きる確率は1
4.事象AとBが排反のとき、AまたはBが起きる確率は、Aが起きる確率とBが起きる確率の和に等しい
5.同様に確からしい事象が起きる確率はすべて等しい

数学では確率をP(Probability)と表し、事象Aが起きる確率をP(A)と書きます。下図は、性質4をベン図に表したものです。事象AとBが排反ではない場合、性質4は成り立ちません。

確率の求め方

Aの事象が起きる確率P(A)は、以下の式で求められます。

サイコロの出目を例に考えてみましょう。サイコロを1回振ると6面のうち、どれか1面が出ます。「3」の面が出る場合の数をn(A)とすると、n(U)=6より、P(A)=1/6と計算できます。

確率同士の計算

実際の問題では、サイコロを振る回数が1回だけとは限りません。同時に2回振り、2回とも「1」が出る確率を求める場合もあるでしょう。別々の試行で2つの事象が起きる確率を求めるには、まず「独立」と「従属」について理解する必要があります。

独立

独立とは、事象Aと事象Bがお互いに影響し合わない状態を指します。1回目に振ったサイコロの出目(事象A)が何であろうと、2回目のサイコロの出目(事象B)は影響されません。この場合は、事象Aの結果が事象Bの結果に影響を与えないため「独立」といえます。

従属

一方、以下の手順の場合は独立といえるでしょうか。

1.赤玉2個・青球2個が入った袋から玉を1個取り出す
2.玉を戻さずに、もう一度玉を1個取り出す

2回とも赤玉になる確率について考えてみましょう。1回目で赤玉が出る確率は1/2です(事象A)。しかし、2回目も赤玉が出る確率は1/2になりません(事象B)。理由は2回目の試行のとき、袋の中身が赤玉1個・青球2個に変わっているからです。以上のように、事象Aの結果が事象Bに影響を与える状況を「従属」といいます。

積の法則

確率の計算には「積の法則」と呼ばれるルールがあります。積の法則は以下のように説明されています。


事象AとBが独立のとき、Aが起きてさらにBが起きる確率は「Aが起きる確率×Bが起きる確率」

サイコロを2回振る問題は独立であるため、(1/6)×(1/6)=1/36と求められます。一方、赤玉2個・青球2個が入った袋から玉を2個取り出す問題は従属であるため、(1/2)×(1/2)では求められません。実際には(1/2)×(1/3)=1/6の計算で求められます。

和の法則

確率には「和の法則」と呼ばれるルールもあります。和の法則は以下のように説明されています。


事象AとBが排反のとき、AとBのどちらかが起きる確率は「Aが起きる確率+Bが起きる確率」

排反とは、前述したとおり事象Aと事象Bが同時に起きない状態です。例えば、サイコロを1回振ったときに、1または2が出る確率と求めたい場合を考えてみましょう。サイコロの出目は排反のため、和の法則を用いて計算できます。そのため、1または2が出る確率は(1/6)+(1/6)=(1/3)と求められます。

余事象


確率の問題を解いていると、以下の問題を目にする方が多いでしょう。

コインを2回投げて、少なくとも1回は表が出る確率を求めよ。

「少なくとも1回は」という言葉が登場した場合は「余事象」を使って問題を解いたほうが、少ない計算量で答えを導き出せます。余事象とは、ある事象が起こらない事象を指します。コインを投げたときに、表が出る事象の余事象は「裏が出る」です。サイコロを1回振ったときに1が出る事象の余事象は「2〜6が出る」です。
ある事象の確率を求めるために余事象を用いる場合は「1-余事象確率=事象の確率」で計算します。コインを2回投げ、少なくとも1回は表が出る事象の余事象は「1回も表が出ない」と考えられます。つまり「1-1回も表が出ない確率」をすれば、解答を導き出せるのです。

練習問題

実際に問題を解いて、解き方を覚えていきましょう。問題は以下のとおりです。
①ジョーカーを抜いた52枚のトランプからランダムに1枚取り出したとき、ハートが出る確率を求めよ。
②ジョーカーを抜いた52枚のトランプからAとBの2人が順番にカードを引きます。2人がハートのカードを引く確率を求めよ。ただし、引いたカードは戻すものとする。
③②の問題で引いたカードを戻さない場合、2人がハートのカードを引く確率を求めなさい。
④②の問題で、2人がハートまたはスペードのカードを引く確率を求めなさい。ただし、引いたカードは戻すものとする。

解答は以下のとおりです。

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確率で多くの方がつまずくポイントは、計算ではなく解き方です。事象が排反・独立・従属なのか分からなくなる方が多くいます。分からなくなってしまった内容は、時間をかけて考えても理解できない場合が多いでしょう。1人で延々と考え続けても、勉強は捗りません。効率良く勉強するには、つまづいたタイミングで誰かに教えてもらう必要があります。
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確率は、問題内容を理解し、適切な解法を導き出せるようになることが重要です。テストで高得点を狙うには、さまざまなバリエーションの問題を解き、確率の考え方を身に着ける必要があります。そのためにも「同様に確からしい」「排反」などの基礎をしっかり覚えるようにしましょう。
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