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通学路で見つけられるかも!? 小学生に探してほしい春に咲く季節の「お花」5選
春に咲く花といえば何を思い浮かべますか? 学校で「桜」が咲いているのを見たという人も多いかもしれません。しかし、外をよく見てみると、桜以外にもいろいろな種類の植物が花を咲かせています。今回は、通学路の途中や学校などの身近なところでも見られる、春に綺麗な花をつける植物をまとめてご紹介します。
黄色い花びらもふわふわの綿毛もかわいい「タンポポ」
春に咲く花といえばまず思いつくのは「タンポポ」でしょう。鮮やかな黄色い花で私たちを楽しませてくれます。花が散った後は、ふわふわの綿毛が姿を現します。綿毛をふーっと吹いて飛ばす遊びをしたことがある人も多いでしょう。
そんなタンポポは、英語では「dandelion(ダンデライオン)」といいます。ライオンと聞くと、タンポポの黄色い花からライオンのたてがみを連想したのかと思うかもしれません。元々はフランス語の「dent-de-lion(ダン=ド=リオン)」という言葉からダンデライオンはきています。これは「ライオンの歯」という意味なのです。
「マリーゴールド」は聖母マリアの黄金の花!?
次は「マリーゴールド」です。人気の歌の曲名にもなっているため、言葉を聞いたことがある人がいるかもしれません。
マリーゴールドは、タンポポと同じ「キク科」の花です。言われてみると、花の形が似ていると思われることでしょう。「マリーゴールド」という言葉の意味は「聖母マリアの黄金の花」です。「聖母マリア」とは「キリスト教」で信仰の対象とされている「イエス・キリスト」のお母さんのこと。宗派の違いによって年5〜10回もある聖母マリアの祝日のいずれにもこの花が咲いていたので、このような名前がつけられたという説もあります。
品種にもよりますが、マリーゴールドの開花時期はおおむね春から秋にかけてです。観賞用の花としても人気でさまざまな品種がつくられています。
油の原料!食べても美味しい「菜の花(アブラナ)」
タンポポと並んで、春に咲く黄色い花といえば「菜の花」も有名です。しかし、菜の花という名前は正しい名前ではありません。正しい名前は「アブラナ」といいます。
アブラナは漢字で「油菜」と書きます。名前のとおり、日本では江戸時代から植物油を採取する目的で栽培され始めたという歴史があります。さらに「菜の花」という呼び名は、野菜として食べられることが由来となっています。油をとったり野菜として食べたりと、人間にとっていろいろな使い道があるのが菜の花(アブラナ)の面白いところです。
なかには毒があるものも!「ツツジ」の蜜にはご用心
食べられる花つながりで、次にご紹介したいのは「ツツジ」です。ピンク色のきれいな花びらをつけます。公園などに植えられているので、見たことがある人も多いのではないでしょうか。
みなさんのお父さんやお母さん、あるいはおじいさんやおばあさんが子どもだったころ、ツツジの花は「蜜が吸える花」として子どもにも知られていました。ためしに、お父さんやお母さんに聞いてみてください。しかし、ツツジにはいろいろな種類があり、中には蜜に毒があるものもあります。そのため、道端に咲いているツツジの蜜を吸うのは止めましょう。
日本女性の美しさを謳うための花「ナデシコ」
最後は、紫やピンク色の、細くてあざやかな花びらが印象的な「ナデシコ」です。『万葉集』や『枕草子』などの歴史書にも多く登場するなど、日本では古くから親しまれている花です。
日本には「大和撫子(やまとなでしこ)」という、「ナデシコ」が用いられた言葉があります。これは日本の女性の美しさや奥ゆかしさを表現した言葉です。最近ではサッカー女子日本代表チームが「なでしこジャパン」という愛称で呼ばれており、聞いたことがある人もいるでしょう。
春はいろいろな花が咲き誇る季節。通学路の花も観察してみよう
春は、寒い冬をじっと我慢してきた植物たちが一斉に花を咲かせる季節です。みなさんの学校への通学路や家の庭にもさまざまな花が咲いていることでしょう。周りに注意しながら通学するのは第一ですが、咲いている花にも目を向けながら春を感じてみるのはいかがでしょうか。新しい発見があるかもしれません。
監修:ハーブ王子 / 野草研究家
福岡県北九州市出身。 野草研究家・野草造園家・藻類研究家・作詞家・作曲家・ヴォーカリスト。 登山家の父のもと幼少より山・自然・植物に 親しんだことが植物愛の基盤となり、的確・ 豊富な知識と実践力で幅広い年齢層から支持を集める。 観察会や ワークショップ等、全国を舞台に活躍中。テレビの出演や雑誌の連載など多数。