暗算のコツ5つを紹介!2桁・3桁の計算にも活用できるテクニックを解説

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暗算のコツ5つを紹介!2桁・3桁の計算にも活用できるテクニックを解説

暗算とは、頭のなかだけで行う計算作業です。計算機・パソコン・スマホなどの使用はもちろん、紙やノートなどに手書きすることもしません。ツールを使わない分、結果が早く求められる利点が暗算にはあります。また、より速く行うためのテクニックも多く存在します。今回は5つをピックアップして紹介します。

暗算を速く行うコツがある

暗算を速く行うコツがある

暗算ができて困ることはありません。学校生活だけでなく、大人になり仕事をする上でも、さまざまなタイミングで暗算は活用できます。よく使うのが買いものに出かけたシーンかもしれません。合計でいくら買ったのか・割引価格で結局いくら払えばいいのかなど、あなたも無意識に暗算を活用しているでしょう。

そんな暗算を速く行うためのコツがあります。学校の授業で習う計算の方法や流れを否定するわけではありませんが、仕事で忙しい親御さんこそ暗算をより速く行い時間を節約して好きなことに当てる時間を作ってみてはいかがでしょうか。大人になっても活用できる暗算のコツ5つをみていきましょう。

暗算を速く行うコツその1:計算式を簡略化する

暗算を速く行うコツその1:計算式を簡略化する

まずは計算しにくい数字を計算しやすい数字に置き換える方法をやってみましょう。手順は下のとおりです。

(1)計算しにくい数字を、計算しやすい数字に置き換える
(2)計算しやすい数字と計算しにくい数字と差を計算する
(3)最後につじつまがあうように計算する

例として「645+794=?」を計算してみましょう。

700+794=1494 ←645を計算しやすい数字「700」に置き換える
700-645=55 ←700と645の差を求めた
1494-55=1439 ←計算しにくい数字を置き換えて加算した最初の計算の結果から、700と645の差を引く

かけ算もやってみましょう。「89×4=?」を計算してみます。

90×4=360…① ←89を計算しやすい数字「90」に置き換える
(90-89)=1 ←90と89の差を求めた
360-(1×4)=356 ←90と89の差には×4されていたため、①から引くときに1に×4するのを注意

また一の位や十の位が0になる数だけでなく、下のような数字を置き換えた方が計算しやすい場合もあります。テストでなければ、結果が合えばどんな計算をしてもかまいません。計算しやすいように工夫してみましょう。

「10000-627=?」
9999-627=9372 ←繰り下がりの計算で迷わないように万の位から千の位に下げた
9999-10000=-1
9372-(-1)=9373

暗算を速く行うコツその2:計算式を分解する

暗算を速く行うコツその2:計算式を分解する

複雑な式を計算しやすく分解するのも有効です。早速、具体的な計算例をみてみましょう。

「16×25=?」

分解するときは、数字や数式をかけ算の形で表す式変形(因数分解)を行います。上の例題では、16を因数分解してみましょう。すると16=4×4が登場しました。25は×4にすると100という計算しやすい数に変形できます。まとめると下のように答えの400が簡単に導けるでしょう。

16×25
=4×4×25
=4×100
=400

「5×(47+12)=?」

こちらはいかがでしょうか? 記号の通りに足し算から行って5×59にしたい気持ちを抑えて、次のような計算をしてみてください。

5×(47+12)
=5×(40+7+12)
=(5×40)+(5×7)+(5×12)
=200+35+60
=295

先ほどは足し算からかけ算にしましたが、こちらでは逆にかけ算の形になっていた式を足し算の形に式変形(展開)して計算しました。

暗算を速く行うコツその3:左から右に計算する

暗算を速く行うコツその3:左から右に計算する

次は左から右に計算する方法です。学校の授業で習った筆算を思い出してください。筆算は小さい位から計算をはじめ、大きな位の方に計算を進めて、最後に合わせる方法でした。つまり右から左に計算する方法だといえます。

「239×7=?」

左から右に計算するとは、大きな位から計算して後から合算する方法です。一の位や十の位ごとに分けて計算する手法といってもいいでしょう。実際に計算してみます。

239×7
=200×7+30×7+9×7
=1400+210+63
=1673

また足し算でも同じように計算できます。

「1582+607=?」

1582+607
=1000+(500+600)+(80+0)+(2+7)
=1000+1100+80+9
=2189

暗算を速く行うコツその4:掛け算の暗算では倍数を活用

暗算を速く行うコツその4:掛け算の暗算では倍数を活用

1から20までの2乗の倍数を覚えるように数学の授業でいわれた人も多いのではないでしょうか。二乗数や自乗数と呼ばれる場合もありますが、覚えておくと下のような流れの暗算に使えます。

(1)2つの数字の平均値を計算する
(2)式の項と平均値の差を求める
(3)平均値の二乗数を計算する
(4)(2)の二乗数を計算する
(5)(3)から(4)を引く

「15×13=?」

(15+13)÷2=14
15―14=1、14―13=1
142=196
12=1
196-1=195

「19×13=?」

(19+13)÷2=16
19―16=3、16―13=3
162=256
32=9
256-9=247

暗算を速く行うコツその5:割合に関する暗算はかけ算に置き換える

暗算を速く行うコツその5:割合に関する暗算はかけ算に置き換える

冒頭で買いものの話をしましたが、「540円の2割引」など割合を用いて示された場合はかけ算に置き換えると計算しやすくなります。

「540円の2割引は?」

2割は、パーセントで表せば20%・小数で表せば0.2です。かけ算で表すからと、540×20%(0.2)……とすれば良いわけではありません。元々の数(この問題では540円)を割合で表すと10割になります(「100%」と書いた方が分かりやすいかもしれません)。「2割引」とは「元々の数の2割」ではなく、「元々の数から2割分だけ引いた数」なのです。そのため「元々の数の8割」の値を求めるのが正解になります。

540円の2割引は?
=540円×(100%―20%) [540円×(1―0.2)]
=540円×80%      [540円×0.8]
=432円

そろばんを習うと暗算が速くなる?

そろばんを習うと暗算が速くなる?

暗算を行うとき、「そろばん」を頭に思い浮かべて計算している人がなかにはいるのではないでしょうか。実際にそろばん教室などに通っていて、そろばん自体がなくても指で弾く仕草さをしながら計算する癖がついている人もいるでしょう。

またそろばんといえば、“そろばんを習うと暗算が速くなる”との意見を耳にした経験がある人も多いかもしれません。諸説ある話で必ずとは言い切れませんが、そろばんの構造はシンプルで脳内でもイメージがしやすいため、上で説明したような方法論で暗算を素早くしている人は確かにいます。お子さんはもちろん、大人向けの教室や参考書もありますので、暗算を速くしたいと考えている人はそろばんを習いに行ってもいいかもしれません。

そろばんのほかにも、「100マス計算」は算数や数字への苦手意識を和らげるのにおすすめです。さらに四則演算を使って遊ぶ計算ゲーム「ジャマイカ」(増田屋コーポレーション)を親子で一緒にやってみるのも良いでしょう。幼いお子さんでも利用できるので、ご家庭で遊びながら計算力を上げてみてはいかがでしょうか。

暗算を速く行う方法をほかにも調べてみよう

暗算を速く行う方法をほかにも調べてみよう

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あなたも暗算を多くのタイミングで活用しているはずです。親御さんは、お子さんが暗算を速くできるようになって算数や数学の学習に生かしてほしいと思われたかもしれません。暗算を速くするコツを5つ紹介しましたが、インターネットなどで調べればまだまだ多くの方法論が紹介されています。気になる人はぜひ調べてみてください。

子育てアドバイザー/道山ケイ

監修:子育てアドバイザー/道山ケイ

親を変えることで子どもの成績を上げるプロとして活躍。年間3000組の親子をサポートし、約7割の親子関係が良好に変化。元中学校教師で、学級崩壊の地獄と学年最下位クラスを9ヶ月でTOPに変えた天国を経験。この体験から思春期子育て法を確立。 HP:https://tyugaku.net/

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