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「定員割れ」とは?もし起きたら絶対合格できる?
定員割れの学校なら絶対合格できる! そう思ってしまいがちですが、実は定員割れでも不合格になるケースがあるんです。どんな場合に定員割れでも不合格になるのか、また定員割れを起こしている学校を予測する際にはどんな方法があるのか。まとめて紹介します。
定員割れとは出願者数が募集人数以下になること
定員割れとは、募集定員よりも出願する人の方が少ない事態をさします。たとえば学校側が100人ほど入学者を募集しているのに、70人しか願書を出してこなかったようなケースが定員割れです。
定員割れかどうかは、出願者数÷募集定員で算出される「出願倍率」で確認できます。先ほどの例の場合では、70÷100=0.7で出願倍率は0.7 倍です。出願倍率が1.0以下の場合は定員割れを起こしているといえます。
定員割れが起きても絶対に合格できる訳ではない
先述のとおり、募集枠を満たしていない定員割れであっても受験者が全員合格になる訳ではありません。定員割れでも不合格になるケースはあります。理由は「基準点」があるからです。基準点は「足切り点」と呼ばれるケースもあります。学校・教科・科目ごとで設けられている基準点を超えなければ、定員割れが起きていても不合格になってしまうのです。基準点=合格最低点と捉えてもいいでしょう。
とくに教科・科目に基準点があれば、合計点が合格基準を上回っていても不合格になるケースがあります。大学などでは、特定科目の得点が一定以上でないと、他の科目も採点せずに選考の対象から外してしまう学校もあります。
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*教科・科目に基準点がある大学の一例*
【慶應義塾大学_法学部】
“外国語と地理歴史の合計点”および“地理歴史の得点”が基準点に達した受験生のみ、論述力試験が採点され、3教科の結果をふまえて合否が決定する。
【早稲田大学_教育学部】
国語国文学科は国語、英語英文学科は外国語(英語)、数学科は数学を合格基準点を設ける特定科目に指定している。
【同志社大学_法学部・経済学部】
英語に200点満点中80点の基準点を設定している。
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過去の実績を確認して定員割れを予測しよう
受験する学校で定員割れが起きるかは、過去の入試結果からある程度予想できます。たとえば「実質倍率」は予想の材料に使えるでしょう。実質倍率は「受験者数÷合格者数」で求められるほか、インターネットや受験情報誌に載っている場合もあるかもしれません。
実質倍率は、合格者の数に対してどれくらい受験生がいたのかを示す数です。合格者全員がその高校に進学するわけではなく、受験はしたものの上位校・志望校に合格した生徒がいると考えられます。上位校・志望校に合格した生徒は入学を辞退するでしょう。
そういった事態を踏まえて学校側は合格者を多めに出して入学者が不足するのを避けるのです。そのため最終的には実質倍率<出願倍率となります。実質倍率と出願倍率を比べて差が小さい高校ほど志望者の多い人気校と捉えていいでしょう。
さらに「二次募集」や「後期募集」もしくは「欠員補充」の実績がある学校では、再び定員割れが起こるのが予想できます。受験をしない生徒や合格しても辞退する生徒がいるのを倍率の説明のところで紹介しましたが、一次募集・前期募集だけで入学者数が足りない(定員割れの危険性がある)学校は二次募集・後期募集・欠員補充などを行う可能性があるのです。
高校の場合、各都道府県にある教育委員会のHPで対象となる学校が一次募集・前期募集のあとに毎年発表されています。定員割れになるか否かの予想はもちろん、学力検査の科目が減ったり、内申点(調査表点)の比率が上がったりと一次募集・前期募集と異なる点があるかもしれません。該当校の受験を検討している人は予めチェックしておきましょう。
定員割れの可能性が大きくても期待しすぎず勉強しよう
定員割れの場合は、基準点さえ超えてしまえば合格します。そのため定員割れをしている学校の方が合格しやすいと捉える人もいるようです。ただ倍率や定員割れの有無は毎年変わります。去年定員割れを起こしたからといって今年も起こるとは限りません。定員割れが確実に起きるかは事前には確認できないのをしっかり頭に入れておきましょう。
なかには定員割れを狙ってどこでもいいから高校に入りたいと考える人はいるかもしれません。しかし、倍率や定員割れを優先するのではなく、あなたが行きたいと思える高校を志望・受験するのが望ましいでしょう。
受験合格は新しい環境への第一歩です。受験勉強は合格後の学習に備える意味合いもあります。定員割れの可能性が大きく予想できたとしても、過度に期待しすぎるのではなく、合格・入学後を見据えてしっかりと勉強に励みましょう。