高校生の「スマホ依存」が増えている?原因や対策とは?

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高校生の「スマホ依存」が増えている?原因や対策とは?

高校生教育 2021.06.01

2014(平成26)年7月に出された「高校生のスマートフォン・アプリ利用とネット依存傾向に関する調査報告書」(総務省情報通信政策研究所)によれば、高校生の4.6%がネット依存の傾向が“高”に分類できたといいます。なかでもスマートフォン(スマホ)の利用者は、非利用者と比べて依存傾向が高く、依存傾向“高”と“中”を合わせた割合が15 ポイント程度も差がでました。

連絡のしやすさはもちろん、周りが持っているからととくに危機感をもたずにスマホを使っている人が多いでしょう。一方でもしあなたが今抱えている悩みがスマホ依存による症状だとしたら考え方も変わるのではないでしょうか。スマホ依存がどういった状態なのか、また原因や対処法などについてまとめていきます。

スマホ依存とはスマホが使えないためにストレスを感じている状態

スマホ依存とはスマホが使えないためにストレスを感じている状態

スマホ依存(スマホ依存症)とは、スマホが使えないためにストレスを感じている状態をさします。スマホが近くにないと不安であったり、操作できないとイライラしたりする場合は依存の可能性があるでしょう。正式に認められた病気ではなく、明確な定義づけもされていないため、議論真っ最中のテーマといってもいいかもしれません。

スマホにかぎらず、タバコ・アルコール・薬物などでも依存の危険性が指摘されています。それがない(使えない)のが我慢できない・自分ではコントロールできなくなる精神状態であり、病院に通って治療をする人もいるほどです。自分は大丈夫と思っているかもしれませんが、たとえば下の項目に心当たりがある人は依存しすぎていないか(依存症でないか)を振り返ってみてください。

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・朝おきたらまずスマホをチェックしている
・夜もスマホが手放せず、睡眠不足で朝起きられない
・常にスマホが近くにないと落ち着かない・不安になる(風呂やトイレにもスマホを持ち込む)
・歩きスマホのように、何をするにも「ながらスマホ」が癖になっている
・外でスマホの充電が切れると不安だ
・SNSやLINEを常にチェックしたり、すぐに返信をしたり・返事がないと不安
・目の前の友達との会話よりもスマホに意識がいきがち
・スマホを見ながら眠ってしまうときがある など
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スマホに依存してしまう3つの要因

スマホに依存してしまう3つの要因

議論が進んでいる最中のため一概にはいえないかもしれませんが、①快楽が簡単に得られる②飽きない③心の乱れを鎮めてくれるのがスマホ依存の原因として考えられています。広く使われているSNSを例にして分析してみましょう。

①快楽が簡単に得られる
SNSを開くと、あなたががんばって調べたり苦労して足を運んだりしなくとも流行や気になる情報を友人や誰かがアップして教えてくれるでしょう。またあなたが写真などをアップして“いいね”がもらえたりフォロワーが増えたりしたら、満たされた気持ちになるはずです。

②飽きない
たとえあなたが開かなかった・情報をアップしなかったとしても、SNSの更新は止まりません。どんどんコンテンツが公開され、次に開くときには常に新しい状態に更新されています。過去のコンテンツにも遡れ、SNSの種類もひとつだけではありません。飽きずに見続けられてしまうのです。

③心の乱れを鎮めてくれる
あなたも落ち込んだり不安になったりするでしょう。①と似ていますが、SNSで感情的な投稿をしたときに、友人やフォロワーが共感して励ましてくれて不安感などが解消された経験はないでしょうか。また同じ人や事象にたいして同じような感情を抱いている人がいると分かるだけで楽になった経験があるかもしれません。

ただし上では肯定的に書きましたが、便利で魅力的だからこその落とし穴に注意してください。SNSで返信がないのが逆に不安につながったり、感情的な投稿が理解されず仲間外れにされたり、飽きないからこそ止められずに依存したりとネガティヴな方向にものめり込みやすいのです。

スマホ依存を防ぐ方法は?

スマホ依存を防ぐ方法は?

スマホ依存を防ぐ方法も多く提唱されています。一概にどれが正解とはいえませんが、スマホ依存を心配している人は改善のために試してみてください。

ルールを決めて利用を制限する
ルールを決めてスマホ利用を制限してみましょう。日時で制限したり(例:20時以降は使わない・1日1時間まで)、条件をつけたり(例:成績が下がったら解約・食事中は使わない・課金はしない)とルールの決め方は多種多様です。あなた自身で考えるだけでなく、親御さんを交えてご家庭でメリット・デメリットを一緒に考えて決めても良いでしょう。誰かにルールを共有しておくと、守ろうとする意識にもつながります。また親御さんから一方的に規制・制限されると反発したくなるでしょう。自分で決めて自分で守るぐらいの気持ちをもってルールを検討してみてください。

アプリやアカウントを消す
SNSやゲームが原因でスマホを手放せない人も多いのではないでしょうか。依存を克服するために、原因となっているアプリやSNSのアカウントを思い切って消してみるのも有効です。
ルールを設けたとしても、自分次第でスマホを使える状況が続く場合はストレスがなくなるわけではありません。つまり我慢している状態なのです。アプリを消せば、我慢するストレスは無くなるでしょう。またイチからやるのはめんどくさい…と依存の克服を図る方法です。

スマホの利用を止める
スマホが物理的に利用できない状態を作るのが有効な場合もあります。利用を制限できる管理アプリを入れるのはもちろん、場合によってはガラケー(フィーチャーフォン)に機種変更するか、極端ではありますがスマホやガラケー自体を一切持たなければ依存から抜け出せないほど重症の人もいるかもしれません。仕事をしている親御さんたちはともかく、学生であればできるのではないでしょうか。依存の弊害と天秤にかけてご家庭で話し合ってみてください。

眼精疲労や睡眠障害などスマホ依存が招きかねない体への悪影響

眼精疲労や睡眠障害などスマホ依存が招きかねない体への悪影響

スマホ依存は、精神面だけでなく、身体面にも悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。スマホ依存によって懸念される具体的な悪影響をまとめて紹介しましょう。

目の不調:眼精疲労・スマホ老眼・ドライアイ
スマホの使いすぎは目への負担を大きくします。目の疲れや痛みなどの眼精疲労は全身の疲労にもつながりかねません。目のピント調節機能が低下する危険性もあるでしょう。また手元が見えにくい・目がすぐにショボショボするなどスマホ老眼も危惧されています。さらにスマホを使っていると、まばたきの回数が減って目が乾きやすくなるため、ドライアイも心配です。

ふしぶしの不調:肩こり・腰痛・ストレートネック・猫背・巻き肩
スマホを見るために下を向いて前屈みになっている時間が長くなると、筋肉がこわばって血流が悪化し、肩こりや腰痛になる可能性があります。また首の頚椎はゆるやかなS字カーブを本来は描いていますが、頚椎がまっすぐになってしまうストレートネックは別名「スマホ首」と呼ばれているスマホ依存特有の害悪に数えられます。前屈みの姿勢はほかにも猫背や巻き肩にもつながりかねないため、スマホ利用時に注意が必要です。

精神的な不調:うつ病・睡眠障害
スマホを使う時間が伸びれば伸びるほど、明るい画面やセンセーショナルな情報によって脳が刺激を受け続ける状態が続きます。結果として、脳が疲弊して睡眠障害やうつ病などにつながる可能性が指摘されているのです。

依存の自覚があったら、スマホとの適度な距離をつくる努力を

依存の自覚があったら、スマホとの適度な距離をつくる努力を

大人ですらスマホに依存してしまう人はいます。ましてやまだまだ使い慣れていない中高生であれば、なおさら注意してスマホは使わなければなりません。最初にまとめたスマホ依存の特徴に当てはまると自覚できた人は、意識してスマホとの距離を保ってみてください。

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