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中学校と高校の違いは?通学や学習面での4つの違い
進学したい高校は決まりましたか?中学三年生でそろそろ志望校を決めなければいけない時期になり、『そもそも中学校と高校は何が違うんだ?』と疑問に思っているところかもしれません。中学校と高校では、学習面・生活面・役割などあらゆる違いがあります。詳しくまとめますので、志望校選びの参考にしてみてください。
【中学校と高校の違い1】通学の時間や方法が変わる
自宅から最寄りの中学校にあなたは通っていないでしょうか。クラスメイトや同級生は同じ地区内の生徒ばかりで、通学時間もみんなほぼほぼ変わらないはずです。さらに最寄りのため、通学時間も最低限で済んでいるでしょう。
しかし、高校は自宅との距離で進学先が決まるわけではありません。学力や目的に応じて学校を選ぶのが一般的で、長い距離を電車やバスなどで通学する人もいます。移動時間が長くなる分、自由に使える時間が減ると感じるかもしれません。勉強をしたり本を読んだりと、スキマ時間の使い方を高校生になったら考えてみましょう。
さらに登下校での自由度も高校生になれば増します。中学生の今は、寄り道をせずに真っ直ぐ帰宅しているでしょう。遊びに行くときも一度帰ってから改めて出かけているはずです。しかし高校生は、放課後にそのまま遊びに行ったり食事をしたりしてもかまいません。行動範囲が広くなるので、節度ある生活がより求められるでしょう。
【中学校と高校の違い2】教科が増え、内容が難しくなる
[授業内容・科目]
学年が上がると内容が難しくなるのはどの学年でも言われたかもしれません。ただ中学と高校での差はいままでよりもはるかに大きいです。とくに高校では科目が細分化され、より専門的な内容を勉強するようになります。
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国語→現代の国語/言語文化/論理国語/文学国語/国語表現/古典探究
英語→英語コミュニケーション英語(I/Ⅱ/Ⅲ)/論理・表現(I/Ⅱ/Ⅲ)
数学→数学(Ⅰ/Ⅱ/Ⅲ/A/B)/数学活用
理科→科学と人間生活/物理基礎/物理/化学基礎/化学/生物基礎/生物/地学基礎/地学
社会→地理歴史(地理総合/地理探究/歴史総合/日本史探究/世界史探究)・公民(公共/倫理/政治・経済)
※「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説」に記載された主要5科目の名称
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科目が増えれば、授業を受け持つ先生も増えます。その先生たちも、とくに主要5科目は、予習をしてきているのを前提に授業を行うでしょう。そのため自宅で予習をするのが中学校以上に重要になります。さらに1年生の最初に習った内容も受験で出るため、最初から気が抜けず、復習もしなければなりません。
[文理選択・選択科目]
主要5科目が細分化されるだけでなく、芸術(音楽・美術・書道)などは選択科目になって習うもの・習わないものが出てきます。さらに高校2年生から文系・理系に分かれる学校も多いでしょう。大学受験に向けての分岐点で、進学したい大学の試験科目に合わせて社会や理科の授業を選択します。なかには志望校が国公立・私立の違いによってもクラスや授業内容が変わる学校もあるでしょう。
[課題の量]
中学校では、各授業で出される宿題はあったものの、それ以外での課題はなかったのではないでしょうか。高校では週末課題などが出されるケースがあり、自宅でも勉強する時間が重要になります。授業についていくために予習・復習もこなしつつ、課題の提出もしなければなりません。学校のペースに遅れないように、学習塾や家庭教師を利用してまで高校生が必死に勉強しているのが理解できるのではないでしょうか。
[定期テスト]
科目数が増えればテストも増えます。中学校の中間テストなどは1〜2日間で済んでいたかもしれませんが、高校では学期末・学年末テストなどで全ての科目のテストがあると5日間もの長丁場になる場合もあります。先述のとおり内容が専門的で難しくなっているため、中学生のころ以上に早めの準備が求められるでしょう。
[補習・模試]
中学校で休みの日にあるイベントといえば運動会や部活動の大会ぐらいで、勉強系のものはなかったかもしれません。高校では、土日に模試があったり、長期休暇中に補講があったりします。なかには早朝や放課後に補習がある学校もあるでしょう。
[受験]
中学生が受ける高校入試(一般)では、みんなが5科目を受けます。地域によって差がありますが、2〜3月で高校入試は行われているでしょう。大学入試はもっと早く、大学入学共通テストや早い日程の私立大学は1月に試験が開催されます。範囲も広く、内容も難しいため、特進クラスや進学コースなどで入試に備えた授業構成を高校は行うのです。
【中学校と高校の違い3】生活面での自由度が高くなる
中学校では、何かの部活に所属する必要があるのではないでしょうか。しかし高校では、部活に必ずしも入る必要はありません。部活に入るのも自由であり、勉強・バイト・趣味など放課後を好きに過ごすのも自由です。ただ先述のとおり勉強が大変になるため、オンオフを切り替えながら節度ある生活を送るのが望ましいでしょう。
放課後の寄り道ができると説明しましたが、校内に自動販売機や購買などがあって食べもの・飲みものの購入が可能な学校も多いです。学校によっては校則がゆるくなり、私服通学が可能であったり、持ち込める所持品が増えたりもするでしょう。
さらにクラス分けも中学とは違います。誰とでも同じクラスになる可能性が中学ではありましたが、選択授業/文系・理系/成績などで高校では分けられるため、同じクラスになる人が限られてきます。また、同じ1年生でも、学区ごとでの進学のため中学校では学力にバラつきがあったはずです。しかし、入試を経て入学してきた高校では、学力に大きな違いが生まれにくいのも違いといえるでしょう。
【中学校と高校の違い4】高校それぞれに特徴がある
同じ目的・同じような学力を持った生徒が高校では集まります。そのため特徴が鮮明になるのも中学との違いでしょう。たとえば勉強に力を入れていたら進学校、部活に力を入れていたらスポーツ強豪校としてあなたも違いを認識しているのではないでしょうか。
ほかにも商業・工業・農業などの専門学科の学校は、進学率・進学先をアピールしている普通科の学校と比べると、学習内容・取得資格・就職先など全く違うアピールをしているでしょう。また男子校と女子校でも特徴が違ってきます。
「中学校」と「高校」の持つ意味
小学校・中学校までは義務教育、高校以降は義務教育でないとの区別も可能です。日本国民は義務教育課程を修了するのが法律で定められています。義務のため、授業料はかからず、成績の優劣や出席日数を問わず全員が卒業できます。しかし高校は生徒が自ら望んで通うところです。免除制度はあるものの授業料がかかるのが前提で、成績が悪かったり休みが多かったりすれば留年・退学する生徒もいます。
また普通教育を行う機関として中学校と高校は同列に並べられる場合もあります(高等教育機関は大学や専門学校)。普通教育の機関として、中学までで培った基礎的な知識をもとに、進学・就職などの目的に応じてより専門的・応用的な普通教育を受けるのが高校といっても良いでしょう。
高校ごとの特徴を調べてから志望校を選ぼう
中学校と高校の違いをまとめましたが、あくまで一般的な話です。同じ“高校”であったとしても、「それぞれに特徴がある」と説明したとおり、学校ごとでの違いがあります。近いから・偏差値が高いからとの理由で志望校を選んでいる人もいるかもしれませんが、オープンキャンパスなどで高校を訪れるなり先輩に話を聞くなりして実際の雰囲気や特徴などを感じてから選んでみてください。