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片道15分でも、1週間で2時間半!! 東大生が考える「通学時間」での勉強方法マニュアル
突然ですが、通学中あなたは何をしていますか?今日のニュースや天気を調べたり、友達とLINEしたり、ネットサーフィンをしたりという方が多いでしょう。しかし、仮に片道15分間電車に乗ったり歩いたりとしても、1週間あたり15[分]×2[朝夕]×5[日]=150分(2時間半)もの時間が費やされているのです。まさに、塵も積もれば山となる。この小さな時間を有効に使って勉強してみるのはいかがでしょうか。
まず通学時間を整理してみよう
まずは通学中の状況を整理してみましょう。例えば、下のような状況が想定できます。
・机がなかったり参考書が少なかったりと勉強環境が整っていない
・騒音などで集中しづらい
・10分~1時間くらいしかなく、まとまった時間が取れない
・わからないところを相談する相手がいない
ここから、通学中は、机に向かってガリガリ問題集を解くなどの本格的な勉強をするには向いていないことが想定されます。が、逆に言うと、ちょっとした確認や暗記は時間を区切って取り組むには適した時間と言えるでしょう。
暗記がメイン!!通学時間に勉強できる内容を科目別で!!
では、細かい単元・項目はどのようなものに取り組めばいいのでしょうか。英語・国語・社会の文系科目は、暗記項目もたくさんあるため、どれを取っても通学中に勉強しやすいと言えるでしょう。逆に、数学や理科といった理系科目はそれほど通学時間に取り組むのは向いていないと言えるかもしれません。理系科目は一つの問題をじっくり考えるという作業が勉強の中心となるためです。そこも踏まえて、以下の内容や方法を参考にしてみてください。
▼英語
英語の勉強は、英単語・熟語の暗記に加えて、リスニングも通学中にすることができます。暗記モノをするときは、とにかく繰り返して数をこなすことが大事です。30分の通学時間で30個の単語を覚えようと思ったら、その範囲を30分で1周するより5分で6周するほうが定着率は高いと言われています。市販の単語帳や自分で作った暗記カード・暗記ノートなど使いやすいものを用意しましょう。リスニングであれば、教科書の本文の音読CDを聞くのが手軽でしょう。知っている文章でも、音声に続いて暗唱したり(シャドーイング)、正しい発音・アクセントに注意して聞き取りしたりすれば十分効果的なリスニング学習になります。また、洋楽の曲を聴く人は、その歌詞に使われている単語や言い回しなどを覚えてみるというのも有効でしょう。
▼国語
国語の暗記項目でいえば、古文の単語や文法、漢文の句形や頻出漢字などが挙げられるでしょう。英語と同様繰り返し覚えるのが重要です。また、シンプルに本を読むというのも勉強になるでしょう。普段から本を読む習慣のない人は文章を読むことに慣れることができます。最近の人気作を読んでみるのも、教科書に出典されているような名作に触れてみるのもいいでしょう。また、紫式部の『源氏物語』における『あさきゆめみし』(著:大和和紀)のように、古典作品にはマンガや映像などになっているものも多くあります。いきなり古典を読むのは…という人は通学時間の時間を使って、世界観を掴んでみるのも有効です。
▼社会
一問一答の問題集や教科書を使って確認・復習をしましょう。キーワードだけを抽出したシンプルな暗記用シートを作成しておくと簡単に復讐できます。赤シートや暗記ペン(緑の濃い色が着色できるマーカー)を使ってキーワードを隠せば、教科書も暗記用としてパワーアップさせている人もたくさんいるでしょう。
▼数学・理科
通学時間の勉強に向かないとはいいながら、公式・公理の確認(数学・物理)や暗記事項のおさらい(生物・化学)はできます。暗記ノートを作って苦手なところをまとめると、効率的に学習ができるでしょう。また、手計算を省いて解法だけを考えるという方法も試してみてください。まず問題だけを見ます。そこからどういった公式や定理を用いて計算を行うかの筋道を立て、細かい計算はせずにそこだけを解答を見て確認するのです。計算ミスを無くす努力を別で取り組むのは必須ですが、多くの問題のパターンをこなし、見落としている公式・定理の確認には有効でしょう。また、"数学・理科は座われる環境でしかやらない"と割り切るのもありかもしれません。通学中と着席中でのメリハリを考えることも勉強を効率的に行うためには大事なことでしょう。
欲張らずに工夫して勉強するのが大事
単元をまとめましたが、実際に勉強を続ける上で取り組み方は大事です。通学時間に合った取り組み方で無理なく続けられることを意識しましょう。
①テーマを一つに絞る
限られた時間の中、英語も国語も社会も……と手を広げ過ぎるのはNGです。「英単語30個」「世界史一問一答4ページ」など範囲を決めて取り組むようにしましょう。
②状況に応じて勉強方法を工夫する
満員電車で登校するなら場所を取らないプリントでの学習、歩いて通学するならリスニング対策の教材を聞くなど、状況に応じて無理のない方法を考えてみましょう。屋外での移動を前提としているので、軽くて邪魔にならないツールを用いるのがポイントです。
③継続する
一回一回のスキマ学習でできることには限界があります。しかし、1週間、1ヶ月、1年と継続することで膨大な時間を勉強についやしたことになるのです。継続するためにも、あなたが取り組みやすい方法で勉強することが大切です。
通学以外にもスキマ時間はたくさんある!!
今回は「通学中」にスポットを当てて紹介しました。しかし、学校の休み時間や風呂・トイレタイム、寝る前の10分間など、他にもスキマ時間として活用できるポイントはたくさんあります。どんな時間であれ、適したツールで繰り返し学習を継続することが大事なのか変わりません。本記事を参考にして、ぜひ細かい時間での積み重ね学習を実践してみてください。
監修:東大勉強計画研究サークル 代表/関口大海
東大勉強計画研究サークル、通称「東大BKK」のBKKとは「勉強,計画,研究」の頭文字を意味します。「自分では勉強計画を立てられない受験生の力になりたい」という気持ちのもと、受験生のみなさんが勉強計画を立てるご支援をしています。現役東大生の「受験期の勉強計画ノート」を集めてサイトで公開し、また書き込んでそのまま使えるオリジナルテンプレートを開発して広くみなさんに向けて公開しています。