岐路に立つ高3の夏。進路に悩む我が子に親はどう寄り添うべき?

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岐路に立つ高3の夏。進路に悩む我が子に親はどう寄り添うべき?

高校生教育 2016.07.04

進路を決定せざるを得ない高3の夏を迎え、悩みが尽きないことでしょう。大学や短大に進学するのか、専門学校に進むのか、はたまた就職するのか……。選択肢が多い分、夢は広がりますが、それだけにすぐに答えを出せず、あれこれ考え込んでしまう子もいます。

このように進路に悩む子どもに対し、親はどのように寄り添えば良いのでしょうか。

「過干渉」と「無関心」。子どもの進路意識の悪影響に

岐路に立つ高3の夏。進路に悩む我が子に親はどう寄り添うべき?

ただ実際には、難しい年頃であるために、親とのコミュニケーションがそもそも上手くいっていなかったり、つい口喧嘩になってしまったりして、話し合いに至らないケースが少なくありません。

実は、この年代の子どもにアンケートをとったところ、親のあり方が両極端に分かれていることがわかっています。

「過干渉」か「無関心」か。

このような親の姿勢が、高校生の進路意識に悪影響を及ぼしています。例えば、「過干渉」型の親は、頭ごなしに夢や進学先の希望を否定します。反対に、「無関心」型の親は、「好きなことをしなさい」と突き放します。

いずれにせよ、その結果、子どもは一瞬でやる気を失ってしまうのです。

考えの押しつけはNG。子どもの思いを「傾聴」する

岐路に立つ高3の夏。進路に悩む我が子に親はどう寄り添うべき?

では、進路に悩む我が子に対して、親はどのように接すれば良いのでしょうか。

まずは、考えの押しつけはやめて、悩む子どもの思いを最後まで聴いてあげましょう。正しく耳を傾けて聴く。これを「傾聴」といいます。

その上で、親としてではなく、一社会人として、人生観や仕事観に関してアドバイスや意見を伝えてあげましょう。

一方、親からは「大学入試や就職活動の状況が、自分たちの時代とはあまりにも違いすぎるため、相談されても上手くアドバイスできない」という声も聞かれます。確かに、親の世代の感覚で子どもと話をしても、かみ合うことはなく、すれ違うばかり。そうならないためにも、親自身が現在の入試や就活に関する情報を知ろうとすることは、やはり重要なポイントです。

基本的な情報なら、高校で開催される進路説明会や、塾などで配られる資料で十分カバーできますし、インターネットで「大学受験」「入試制度」「高校生の就活」と検索すれば、相当な量の情報を入手可能です。オープンキャンパスに積極的に出向き、保護者向けの講座や入試説明会などを活用するのも良いでしょう。

進路を決めることは親子でキャリアデザインを行う絶好の機会

私も、二人の大学生の娘を持つ母親です。進学の際には、親子で悩み、よく話し合ったものです。ただ、親子では近すぎるためか最後はいつも喧嘩に……。

そんなときには、学校の先生や塾の先生、伯父や叔母、ときには志望の職業に就いている知人などにお願いし、直接、娘の話をしっかりと聴いてもらうようにしました。なにより「親は、あなたの良き理解者なのよ」と、第三者から言われることで改めて親の思いやありがたさに気づいた様子でした。

高校3年生に決める進路は、子どもにとっての人生最初の大きな岐路です。親が寄り添い、子どもの話を傾聴することからはじめ、親子でキャリアデザインを行う絶好の機会としてあげてください。

角野裕美/小論文指導講師・進路指導講師

監修:角野裕美/小論文指導講師・進路指導講師

関西圏の高等学校を中心に、小論文や志望理由書・自己推薦書の書き方を講演・指導。また、予備校講師として、東京大学、京都大学、大阪大学などの国公立大学や、 慶應義塾大学、早稲田大学といった名門私立大学に教え子を合格に導き、実績を上げている。さらに、キャリア教育の必要性を実感し、国家資格キャリアコンサルタントを取得。今では、自分史作成を軸にした「AO入試・推薦一般入試対策」「面接対策」をはじめ、進路アドバイスにも重きを置いている。