2020年の大学入試改革を踏まえ中学生から備えておきたいこと

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2020年の大学入試改革を踏まえ中学生から備えておきたいこと

中学生教育 2017.04.04

東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年、大学入試が改革されます。

現在の大学入試制度から変更されるポイントを踏まえ、将来の大学受験生である中学生の皆さんに、今から備えておきたいことについてご紹介します。

従来の「知識偏重/受動型」の教育から
「知識活用/能動型」の教育へ

従来の「知識偏重/受動型」の教育から「知識活用/能動型」の教育へ

大学入試改革が実施される背景には、グローバル化の進展や少子化といった社会状況の変化があげられます。新しい時代に必要な資質や能力、具体的には「主体性」「判断力」「コミュニケーション能力」「多様性を受容する力」などを備えた人材を育成するには、従来の「知識偏重/受動型」の教育からの変革が不可欠。「知識活用/能動型」の教育への転換が求められるようになったのです。

そして、以下2つの試験が創設されることになりました。

1.高等学校基礎学力テスト(仮称)
高校で身に付けるべき学力の到達度を調べる内容です。調査書に記入するなど、あくまで高校での学習段階を示す参考資料との位置付けといえます。

2.大学入学希望者学力評価テスト(仮称)
センター試験に代わるものとして捉えられています。希望大学の個別選抜を受けるための資格試験的な位置付けです。

どちらも年に複数回受けられるとのことですが、回数や実施時期についてはまだ明らかにされていません。なお、「高等学校基礎学力テスト(仮称)」は、2017年4月現在の中学3年生が高校2年になる2019年から始まるといわれており、彼らが高校3年生になる2020年には、新制度の大学入試が初めて実施されることとなります。

国語力や表現力は、より重要なスキルに。
「読む・考える・書く」を積極的に

国語力や表現力は、より重要なスキルに。「読む・考える・書く」を積極的に

先に述べた新しい時代に必要な資質や能力を身に付けるには、どの科目にも常に主体的に取り組む必要性があります。「ただ覚えるだけ」といったスタンスでは上記の力を養うことはできません。

そして、大学進学の目的の明確化が今まで以上に求められるようになり、志望理由書や学習計画書の提出の増加が予想されています。そのため、国語力や表現力は、より重要なスキルになることでしょう。

国語力や表現力を向上させるには、何より「文章を多く読む」こと。書き言葉を読むことで、語彙(い)や表現に役立つ文章がインプットされます。まずは教科書をじっくりと読むことから始めましょう。

さらに、読んだあとには「考える」「書く」にも積極的に取り組んでください。「いつ・どこで・誰が・何を・どうした」ということを自分の頭で考え書く機会を多く持つことで、国語力や表現力はメキメキと鍛えられます。

早めの対策を心がけ、中学生のうちから備えよう!

誰かに話しかけるのが苦手な人は、「私にはおもしろい話なんてできない!」「私の話なんかじゃ盛り上がらない!」と考えがちです。

また、英語4技能外部試験の活用もより広がっていくと見られています。「英語検定」「TOEIC」「TOEFL」「GTEC」などにチャレンジしておくと、将来的に役立つでしょう。

文部科学省で検討中の内容もありますが、新しい時代に必要な資質や能力は一朝一夕には身に付きません。何事も早めの対策を心がけ、中学生のうちから着実に重ねていきましょう。

角野裕美/小論文指導講師・進路指導講師

監修:角野裕美/小論文指導講師・進路指導講師

関西圏の高等学校を中心に、小論文や志望理由書・自己推薦書の書き方を講演・指導。また、予備校講師として、東京大学、京都大学、大阪大学などの国公立大学や、 慶應義塾大学、早稲田大学といった名門私立大学に教え子を合格に導き、実績を上げている。さらに、キャリア教育の必要性を実感し、国家資格キャリアコンサルタントを取得。今では、自分史作成を軸にした「AO入試・推薦一般入試対策」「面接対策」をはじめ、進路アドバイスにも重きを置いている。