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【場合の数の基本】順列・組み合わせとは?出題パターンも紹介
「場合の数」と聞くと、出題パターンが多く、苦手意識を感じる方がいるかもしれません。しかし、問題の性質さえ押さえれば解き方はシンプルです。場合の数の単元は「集合」「順列」「組み合わせ」の3つで構成されています。この記事では「順列」「組み合わせ」について扱います。
試験対策をしている方はこの記事を読んで、場合の数の基礎をマスターしましょう。
<この記事で紹介していること>
・順列・組み合わせの性質
・出題パターン
場合の数とは?
まずは、場合の数とは何かについて復習しましょう。場合の数とは「ある事柄の起こりうる場合の総数」を表したものです。例えば「サイコロを2個同時に振ったときの出目は全部で何通り?」などの問題が出題された場合は、場合の数を求める必要があるでしょう。
サイコロの出目を求める問題であれば、小学校の頃に樹形図を書いて解いた記憶がある方がいるかもしれません。高校数学では、樹形図ですべてのパターンを書かずに、数式を用いて答えを導き出すのです。
順列とは?
「順列の問題」を言い換えると「集合から取り出して並び替えると、全部で何通りになるのか求める問題」と言えます。以下の問題が、よく順列の例題として使用されます。
〇問題
ABCDの4人から3人を選び1列に並べるとき、何通りになるか求めよ。
一度、出題内容を整理してみましょう。問題では、以下のように2つのプロセスをおこなっています。
1.ABCDの4人から3人を取り出す
2.取り出した3人を並び替える
このように、ある集合から「取り出し・並べ替え」をする問題が「順列」に分類されるのです。順列の問題は、省略記号「nPr」を使って求められます。「nPr」の計算は「nからr回カウントダウン」するイメージです。上記の問題は「₄P₃=4×3×2=24通り」となります。4、3、2…のように1ずつ減っていくのは、ABCDの集合から1つ取り出すごとに、選択肢が1つずつ減っているからです。
組み合わせとは?
場合の数の出題パターン
順列・組み合わせの求め方が分かったとしても、具体的にどのような問題が出題されるのかを把握しないと、試験で苦戦してしまう可能性があるでしょう。高校数学の試験では、ある程度出題パターンが決まっているため、よく出る形式を覚えれば高得点を狙えるかもしれません。
これから、順列・組み合わせのそれぞれでよく出題される問題のパターンを解説します。
順列は大きく分けて4パターン
順列は以下の4パターンが頻出問題と言われています。
・数字の並び替えの問題
・人の並び替えの問題
・円順列の問題
・数珠順列の問題
それぞれの問題の特徴について解説していきます。
数字の並び替えの問題
数次の並べ替え問題は「0,1,2,3,4の5個から異なる4つの数字を取り出して4桁の整数をつくる」のような形式で出題される場合があります。この問題は「4桁の最高位に0が入らない」ことを考慮することがポイントです。
最高位の数字だけ、場合分けをして考える必要があるでしょう。
人の並び替えの問題
「人」は「赤い球」や「当たりくじ」などと異なり、区別がつくという点が問題を解くカギになります。そのため、単純にn人を1列に並べる場合の総数はnPnで求められます。応用問題には、以下のパターンなども考えられるでしょう。
・列の両端が同じ性別の問題
・余事象(少なくとも列の一端が男子など)の問題
・特定の2人が隣接する問題
・女子同士が隣接しない問題
出題条件に応じて、場合分けをして問題を解く必要があります。
円順列の問題
円順列の問題は「青球1個、赤球3個、緑球2個、黄球2個」を円形に並べたときの並べ方を求めよ」などのように出題されます。
円順列は「青球のように1個だけしかないものを固定し、1列に並べるものに置き換える」と解するケースが多いでしょう。
数珠順列の問題
数珠順列は円順列とよく似ているため、混同されがちな問題です。数珠順列は円順列のうち、裏返して一致するものを同じものとみなす特徴があります。
組み合わせは大きく分けて4パターン
組み合わせは以下の4パターンが頻出問題と言われています。
・図形の問題
・組み分けの問題
・重複順列の問題
・最短経路の問題
それぞれの問題の特徴と、解き方のポイントについて解説していきます。
図形の問題
図形の問題には、以下の例があげられます。
・正八角形の頂点8つのうち3点を結んでできる三角形の個数を求める
・等間隔の3本の平行線と等間隔の4本の平行線が交わっているときにできる平行四辺形の個数を求める
図形の問題は、実際に図形を描いて解くと、解き方が分かりやすくなるでしょう。
組み分けの問題
組み分けの問題には、以下のようなものがあげられます。
1.6人を1人、2人、3人のグループに組み分ける
2.6人を2人ずつA、B、Cのグループに組み分ける
3.6人を2人ずつの3グループに組み分ける
似たような問題ですが、カギとなるポイントは「グループに区別があるかどうか」です。1番目の問題は、グループの人数が異なるため、それぞれのグループは区別できると判断できます。2番目の問題は、グループに名前が割り当てられているため、区別できると考えてよいでしょう。
しかし、3番目の問題は、名前が割り当てられておらず人数が同じため、区別できません。グループを区別できるかどうかで計算方法が異なるため、問題を解く際は注意しましょう。
重複順列の問題
「a、a、a、b、b、c、cの7文字すべてを1列に並べるとき、並べ方の総数は何通りか」などの問題が、重複順列の問題として出題される場合があります。集合の中に区別のつかないものがあると、単純にnPn(=n!)で求められないため、組み合わせのnCrを用いて解き進めます。
最短経路の問題
最短経路問題とは、図形上の2点を遠回りせずに通る場合の数を求める問題を指します。図に示した最短経路問題の場合は「右右右右右上上上上」の並べ替えと考えられるため、重複順列と同じ考え方で解けます。
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まとめ|問題の性質を押さえて場合の数をマスターしよう!
順列・組み合わせの性質と出題パターンについて解説してきました。場合の数は出題パターンが多い傾向ですが、計算自体はシンプルです。問題のタイプと使う公式がリンクすれば、スラスラ解けるようになるでしょう。諦めずにチャレンジしてみてください!
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