個別指導塾スタンダードのお役立ち情報
なぜ大人にイライラするの? 中学生が「反抗期」を迎える理由とおすすめの過ごし方
「反抗期」という言葉、中学生になればあなたも聞いたことがあるかもしれません。少し前までは素直に聞けていた親や先生などの大人の言葉についイライラして反発してしまう。そんな自分に戸惑ってしまうこともあるのではないでしょうか。今回は、中学生とはどのような時期なのか、なぜイライラしたり大人に反発したりしてしまうのかを解説するとともに、気持ちを整理するおススメの過ごし方をご紹介します。
中学生は子どもから大人への移行期間
小学生までは親や先生などの大人に守られながら勉強したり遊んだりなど、子どもとして過ごすことに何の違和感も覚えなかったと思います。
中学生になると、勉強や部活でも自主性が求められるので、最初はとても大変ですが、自分のペースが確立できると自信が生まれます。けれど、親からも先生からも、まだまだ自分の思い通りにさせてもらえず、「もう子どもじゃないのに!」と感じやすいです。逆に、急になんでも「自分で決めなさい」と言われて不安になりやすい時でもあります。
中学生の心にはどんなことが起きるの?
子どもから大人へと成長していく中学生の心の中には「子どもの自分」と「大人の自分」の両方が同居しています。『早く大人になりたい!』という気持ちがある一方で、子どものままでいたい気持ちもあり、ささいなことで感情が大きく動かされやすくなっているのです。
また、中学生になると「自分はどんな人間なのか」を客観的に見られるようになってきて、将来なりたい自分の姿も具体的にイメージするようになってきます。ところが、中学生である自分はまだまだ未熟な面も多いです。自分が理想とする将来の姿とのギャップをどう埋めたら良いのかがよく分からなくなり、イライラするようになってしまいます。
このように感情が大きく動きやすいときに、例えば両親や先生などの大人から子ども扱いをされてしまったり、あるいは大人たちの言動の矛盾に気付いてしまったりすると、いつも以上に反発してしまうことがあります。これが「反抗期」と呼ばれる精神状態なのです。
中学生におすすめの過ごし方
中学生が反抗期を迎えてイライラしてしまうのは当たり前のことですが、それでもイライラしてばかりいると、自分自身も疲れてしまいます。そこで、心が動きやすい中学生の時期におすすめの過ごし方をご紹介します。
●夜寝る前に一日の出来事をふりかえってみよう
夜寝る前に布団の中で思い返したり、あるいはノートに書き出したりなどして、その日一日のことを振り返ってみましょう。客観的に自分のことを振り返ることで気持ちを整理し、落ち着かせることができます。
●いろいろな人と話をしよう
身近になんでも話ができる人はいますか? お友達でも大人でもかまいません。話をすることで気持ちを落ち着かせることが出来ます。学校にカウンセラーはいますか? カウンセラーは生徒の話を聴く役割の人です。何でも聴いてほしいことがあれば、話をしてみると良いでしょう。
●自分だけのリラックス方法を見つける
音楽を聴く・お風呂に入る・ランニングするなど、自分だけのリラックス方法を持っておくと、中学生の時だけでなく大人になってからも、役に立ちます。ただし、ゲームやスマホ、YouTubeはほどほどにしましょう。依存性があるから、リラックス効果より弊害の方が大きくなることも少なくありません。
反抗期はだれにでも訪れるもの。落ち着いて自分の心と向き合おう。
反抗期は、子どもから大人へと成長する過程には誰にでも起こり得ることです。あなたの両親や先生も同じように反抗期を過ごしてから大人になっています。だから、物事に対して必要以上にイライラするからといって、自分に不安を覚えたりする必要はありません。ゆっくりと気持ちを落ち着けたり、時には誰かとたくさん話をしたりすることで、自分の心としっかり向き合ってみてください。
監修:吉田美智子
カウンセリングルーム「はこにわサロン東京」代表・臨床心理士 2000年 テンプル大学大学院 経営学修了 2007年 東洋英和女学院大学大学院 人間科学研究科臨床心理領域 修了 現在は、東京都と埼玉県でスクールカウンセラーをしながら、「はこにわサロン東京」で子どもと大人のカウンセリングに従事。子育て、不登校、発達障害やHSCの子育ての相談に定評がある。