点数と何が違うの!? テストや模試の結果に記載されている「偏差値」について解説!!

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点数と何が違うの!? テストや模試の結果に記載されている「偏差値」について解説!!

中学生教育 2018.12.18

テストや模擬試験の結果で目にする「偏差値」という数値。テストの点数が高いと偏差値も高くなることはなんとなく分かるけど、そもそも偏差値とはどのようなものなのか、どうやって見ればいいかを理解できていますか?
今回は、偏差値という数値について考え方と計算されている意味を解説し、自分の偏差値をどのように評価すればいいのかを説明していきます。この記事を読んで、自分のテストや模擬試験の偏差値について改めて確認してみてください。

そもそも偏差値って何? 得点とどう違うの?

テストや模擬試験の結果を見てみると、下の図のようにテストの点数とは別に「偏差値」という数値があることに気づきます。

そもそも偏差値って何? 得点とどう違うの?

この偏差値とは、端的に言うと「テストの得点が受験者全員の中でどのくらいの位置にあるのか」を表す数値です。偏差値は平均点と同じ得点だと50になるようになっており、50から上であればその得点が平均より高く、50から下は平均以下の得点であることを意味します。

なぜテストの得点とは別に偏差値が必要なの?

なぜ得点とは別に偏差値なんていう数値がわざわざ計算されるのでしょうか。こちらの表をご覧ください。

なぜテストの得点とは別に偏差値が必要なの?

これは10月から12月にかけて3回テストを受けたときの得点・偏差値・平均点の例です。これを見てみると10月のテストでは352点しかとっていないのに偏差値は59.9となっていて、11月は386点とっているのに偏差値は54.4と10月よりも低くなっています。

どういうことかというと、平均点に注目してください。10月のテストは平均319.1点なのに対して、11月は平均点が362.6点となっています。平均点が高くなったということは、11月のテストは10月よりも簡単だったということ。テストが簡単だった分、自分以外の受験者も点数も上がったので、自分の得点は上がっても偏差値は下がってしまったのです。逆に、12月は331点と一番低い点数ですが、平均点もグッと下がっています。つまりテストが難しくなり平均点も大きく下がったのに自分は331点もとれたので、偏差値が上がったということです。

このようにテストの難しさはその回ごとに変わるので、合計得点の上がり下がりだけでは自分の成績が良くなっているのか悪くなっているのかが分からなくなります。そこで平均点との得点差で計算する偏差値を比べることで、自分の成績を正確に把握できるようにしているのです。

肝心なのは偏差値の見方!自分の偏差値をどうやって評価すればいいの?

肝心なのは偏差値の見方!自分の偏差値をどうやって評価すればいいの?

ここまで、偏差値とはどのような数値なのかを説明してきましたが、肝心なのは偏差値の見方です。自分の偏差値をどうやって評価すればいいのか、ご説明していきます。

ポイント1:偏差値は50が平均!!まずは50を超えているかを見よう
これまで繰り返し説明してきたとおり、偏差値は平均点をとると50になります。なので、まずは偏差値が50を超えているかを見ましょう。もし50を下回っていればあなたの点数は比較的低い点数ということですし、逆に50を上回っていれば良い点数だといえます。

ポイント2:偏差値60を上回ると優秀!40より低いとちょっとマズい?
偏差値が60より上だと、テスト受験者全体のだいたい上位15%に入る良い点数であるということができます。逆に40より低いと、下位15%に入ってしまう悪い点数です。

ポイント3:自分の志望校の偏差値はいくつかチェックしよう
高校には合格ラインの目安となる偏差値があります。自分のいまの偏差値と志望する高校の偏差値とがどのくらいの差があるのかをチェックすることで、志望校までどのくらい勉強が必要かが分かります。
例えば、偏差値が60の高校を志望していて今の偏差値が57だとすると、もう少しで手が届きそうな状態だといえます。ところが、もし偏差値が40だとまだまだ勉強が必要だということになります。

テストで大事なのは復習すること!偏差値に一喜一憂しないように!

テストで大事なのは復習すること!偏差値に一喜一憂しないように!

テストの偏差値が上がるとうれしいし、下がると悔しいですよね。でもテストでは偏差値の上がり下がりだけが大事なのではありません。もっと大事なのはテストを復習して自分の弱点を克服することです。偏差値を見て一喜一憂するだけではなく、しっかり復習することを忘れないでください。

教育ジャーナリスト マザークエスト代表/中曽根陽子

監修:教育ジャーナリスト マザークエスト代表/中曽根陽子

教育機関の取材やインタビュー経験が豊富で、紙媒体からWEB連載まで幅広く執筆。子育て中の女性に寄り添う視点に定評があり、テレビやラジオなどでもコメントを求められることも多い。海外の教育視察も行い、偏差値主義の教育からクリエイティブな力を育てる探求型の学びへのシフトを提唱し、講演活動も精力的に行っている。また、人材育成のプロジェクトである子育てをハッピーにしたいと、母親のための発見と成長の場「マザークエスト」を立ち上げて活動中。『一歩先いく中学受験 成功したいなら「失敗力」を育てなさい』(晶文社)、『後悔しない中学受験』(晶文社出版)、『子どもがバケる学校を探せ! 中学校選びの新基準』(ダイヤモンド社)など著書多数。ビジネスジャーナルで「中曽根陽子の教育最前線」を連載中。 オフィシャルサイトhttp://www.waiwainet.com/