100%こわれない建物はない。学校で地震・津波・火事がおきたときの「防災」のまとめ

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100%こわれない建物はない。学校で地震・津波・火事がおきたときの「防災」のまとめ

小学生その他 2019.08.23

いつ起こるか分からない地震(じしん)や津波(つなみ)・火事にあなたは対応できますか? 災害が発生してしまったらどのような危険があるのか、またどのように動けばいいのか。小学校にいるときに注意したいポイントをまとめてみましょう。

地震・津波・火事など、災害はいつ起こるか分からない

地震・津波・火事など、災害はいつ起こるか分からない

学校にいてあなたがにげなければならないときは何が起きたときでしょうか。代表的な3つを説明します。

●地震
地面がゆれて、校舎の設備や機材が動いたりたおれたり落ちたりします。校内の部屋ごとで設備や機材も下のようにちがうため、どのようなものが危ないかを知っておきましょう。

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全ての教室・部屋:窓ガラス・蛍光灯(けいこうとう)・天井(てんじょう)のシーリング・テレビ・パソコン
理科室:薬品(もれて火事につながる危険も)
音楽室:楽器
家庭科室:実習器具 など
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またロッカーやクツ箱が固定されていないと、下じきになる危険はもちろん、荷物やクツが散らばってにげるときにジャマになる可能性もあります。玄関(げんかん)にみんなであふれてしまうと、にげおくれる原因にもなりかねません。

●津波
地震のゆれが海の水にも伝わり、波となっておし寄せてきます。津波は自転車で走るのと同じぐらいのスピードでやってくるので、走ってにげても間に合いません。「河川津波(かせんつなみ)」といって、津波が川まで上ってきて一気に水があふれ出す危険もあります。

●火事
校舎が火でもえてしまう場合もあります。給食の調理中、理科の実験、家庭科の調理実習…ほかにも学校が火事になる原因は多くあるでしょう。また火事のときは、前が見えなくなったり、吸いこんでしまったりと煙(けむり)にも注意しなければなりません。

災害がおきたら安全第一でにげる

災害がおきたら安全第一でにげる

つぎは災害がおきたときにあなたがとるべき行動をみてみましょう。地震・津波・火事の災害ごとでまとめてみました。

●地震のとき ~安全な場所に行く~
まずは頭を守りましょう。安全マークのあるヘルメットがあればいいですが、ない場合はカバンや教科書を使ってください。“机の下にかくれる”といわれますが、机のアシを持って動かないようにして身を守ります。建物自体がたおれたり机もこわしてしまうような大きなものがたおれてきたりするかもしれません。ゆれがおさまったタイミングで、ものが落ちてこない・たおれてこない・移動してこない場所ににげましょう。エレベーターなどは使わず、足元にも注意してください。また逃げたあとで校舎や教室にもどるのもやめましょう。

ただ、ゆれにたえられる耐震化(たいしんか)された校舎であれば、必ずしも校庭ににげる必要はありません。豪雨(ごうう)や雷雨(らいう)など雨が強でければ屋内の方が安全であり、外気温が30℃以上では「熱中症(ねっちゅうしょう)」、15℃前後では「低体温症(ていたいおんしょう)」にもなりかねません。

●津波のとき ~高いところに逃げる~
地震のときと同じくタイミングをみて安全な場所ににげましょう。とくに津波のときは水辺からはなれなければなりません。「津波避難ビル(つなみひなんびる)」などの高いところににげましょう。
*津波は来る前の準備が大切です。下にまとめていますので、そちらも読んでください*

●火事のとき ~火を消した方がいいときも~
地震と同じく頭を守りながら、ハンカチなどで口をふさいで煙を吸いこまないようにしましょう。加えて、にげるのも大切ですが、火事の場合は火が小さいうちに消してしまった方がいい場合もあります。下の3つのような方法がありますので、頭に入れておいてもいいかもしれません。

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・防炎カーテンを引き下ろして、燃えているものにかぶせる(窒息消火:ちっそくしょうか)
・そうじ用バケツやビニールぶくろに水をくんできて消火
・燃えているものをモップなどで建物の外に出す(除去消火:じょきょしょうか)
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災害前の準備を。先生がいなくても、命は自分で守る意識をもつ

災害前の準備を。先生がいなくても、命は自分で守る意識をもつ

命は自分で守る意識を持つのが大切です。学校にいたとしても、トイレの中に一人でいたり、校庭で遊んでいたりして先生がいない場合も多くあります。また先生もクラスのみなさんを一人でにがすのは簡単にできることではありません。先生がいなかったり指示がなくてもパニックにならずに、危険な場所から安全ににげられるように一人一人がつねに意識しておくのが望ましいのです。

また、災害が起こる前に安全な経路や場所を覚えるのも大切です。たとえば津波の場合、自分が通っている学校が海に近ければ、「津波ハザードマップ」を見て、地震が起きてから何分で来るかを調べてみてください。津波避難ビルに指定されているビル以外にも40m(10階)以上の高さのあるビルや丘(おか)・神社などを探し、実際に1回上ってみましょう。

避難訓練や本から防災について勉強しよう

避難訓練や本から防災について勉強しよう

最近の避難訓練(ひなんくんれん)では、あらゆるトラブルを考えて訓練をする学校が増えました。さまざまな友達(障がいがある・体が弱い・こわくて体が動かなくなった・ケガをしてしまった・低学年など)といっしょににげる場合、階段のおどり場でたくさんの人がたおれて骨折した場合、先生が階段から転落した場合など。災害はいつ・どのように起こるか分かりません。避難訓練も貴重な勉強としてまじめに取り組んでください。

また防災についての本を読んで新しい知識や情報を得ておくのもよいでしょう。100%こわれない建物はない・先生や大人が必ず近くにいるとは限らないと、キンチョウ感をもってそなえておいてください。

一般社団法人 日本防災教育訓練センター 代表理事、危機管理アドバイザー。/サニー カミヤ

監修:一般社団法人 日本防災教育訓練センター 代表理事、危機管理アドバイザー。/サニー カミヤ

元福岡市消防局レスキュー隊小隊長。元国際救急援助隊所属。元ニューヨーク州救急隊員。内閣総理大臣表彰受賞。日本と米国での人命救助者数は1500名を超える。県庁や市町村の災害対策・危機管理アドバイザー、企業や大学、小中学校の学校防災講師や災害対策本部訓練をはじめ、各県消防学校にて消防士達向けの消防戦術など消防関係全般の研修、防災・危機管理セミナー、講演会など日本全国で活躍中。 著書/『みんなで防災アクション』(評論社)、『いざというときの自己防衛マニュアル』

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