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寒い冬。子どものゲーム依存症を防ぐには?
まだまだ寒い季節。子どもたちは温かい室内にこもってゲームばかりをしていませんか?一昔前までは「子どもは風の子」なんて言われていましたが、社会の変化により外で遊ぶ子どもたちの姿は昭和の時代に比べて圧倒的に少なくなりました。親からしてみれば「もっと外で遊べば良いのに!」と思いながらもゲームを許してしまうのは無理のないことでしょう。
ただ、あまりにゲームで遊ぶ時間が長くなり過ぎると「ゲーム依存症」に陥ってしまうかもしれません。「たかがゲームでしょ」と軽く見てしまいがちですが、実は恐ろしい依存症です。そこで今回は、子どものゲーム依存症を防ぐ方法をご紹介します。
記憶力や集中力の低下を招く「ゲーム依存症」チェックリスト
一般的に「依存」に浸っている人は、依存対象に触れているときに「楽しい!」「気分が良い!」と感じます。それはアルコール依存症や買い物依存症などと同様に、ゲーム依存症も同じです。「うちの子は、ただ気分転換にゲームをしているだけ」という人もいるでしょう。では、どこからがゲーム依存症なのでしょうか?
● ゲームをしていないときでも、ゲームのことばかり考えてしまう ● 生活に何らかの支障が出ているのにゲームをしてしまう これらに5つ以上当てはまる場合はゲーム依存症かもしれません。ちなみに、小学校低学年のうちからネットゲームやテレビゲームをしたり、集団生活が苦手だったり、成績が悪い男の子は、ゲーム依存症になりやすい傾向があるそうです。 なお、依存症によって「楽しい!」「気分が良い!」と感じる正体は、脳に分泌される「ドーパミン」というホルモンです。イギリスの研究チームが、50分間ゲームをしたときのドーパミンの量を計測したところ、その量は通常生活のおよそ2倍。そういった状況が繰り返されると「ゲームをしているときは幸せ。ゲームをしていないときはストレス」という状態に。そして、さらにドーパミンを欲するようになり、どんどんゲームの時間が増えていきます。その結果として「記憶力の低下」「集中力の低下」「意欲の低下」といった症状が起きることもあるのです。
● ゲームをしていないときに、イライラしたりソワソワしたりする
● ゲームのプレイ時間がどんどん増えている
● ゲームのプレイ時間を減らそうとしたが減らせなかった
● ゲーム以外の趣味や娯楽が楽しくなくなってきた
● 家族にゲームのプレイ時間の嘘をついてしまう
● むしゃくしゃを解消するためにゲームをしてしまったことがある
● ゲームをすることで人間関係や勉強がおろそかになったことがある
ゲーム依存症を防ぐ3つの対策
では、ゲーム依存症を防ぐには、どのようにすれば良いのでしょうか?ここでは3つの対策をお伝えします。
1.物理的対策
ゲームのプレイ時間を守れないとき、物理的にゲームを排除したり、充電器を没収したりします。
2.精神的対策
子どもたちの「ゲームがしたい」という欲求を活かし、勉強などの“ご褒美”としてルール・条件付でゲームのプレイ時間を提供します。
3.内発的対策
子どもたちにゲーム依存症の恐ろしさを理解させます。
頭ごなしにゲームを制限するのではなく、まず内発的対策を!
この3つの対策の中でも「内発的対策」は、ぜひ実施してみてください。
いわば「物理的対策」は最終手段。頭ごなしにゲームを制限するよりも、ひとりの人間として子どもと向き合い、真実を伝えて自覚してもらうことが大切です。
監修:青柳雅也/心理カウンセラー
名古屋生まれの岐阜県海津市育ち。IT関連技術者として約18年間、そのうち管理職として6年間の経験を持ちながら、人生を自分の夢のために使う事を決意し、2010年、起業する。数々のカウンセリングの臨床経験があり、活動は、個人カウンセリングや企業のメンタルヘルスケア、専門学校や大学では心理学の講師、心理学講座「青い柳のココロカフェ」の開催、コラム執筆など多岐にわたる。全国ネット情報番組に出演経験あり。